株式会社クロス・ビー

NEWSPAPER


【スポーツニッポン】日本人にとって重圧は良薬(2007年7月12日)

 3連覇なるか否か。

 実力的には十分に可能だろうが、おそらくはなしえない、とわたしは思っている。初戦のカタール戦でふがいない引き分けをしてしまったから、ではない。勝つために必要な条件が、今回の日本代表には欠けているからである。

 昨年のW杯惨敗でわかったこと、それは周囲からの圧力がないと日本人は力を発揮することができないということだった。テレビ朝日がW杯アジア予選 の際に使った「絶対に負けられない戦い」というキャッチフレーズには、現役の選手から「あんなプレッシャーをかけられたらたまったものじゃない」という不 満の声も上がっていたが、それでも、アジアレベルでは負けられないというのは、日本人の総意でもあった。


 しかし、いざW杯本大会になると、アジア予選の際のキャッチフレーズは姿を消し、同時に、ファンの中からも「絶対に勝利を」という空気が消えた。選手たちはアジア予選ほどには敗北の恐怖を感じずに戦い、さしたる印象も残さないまま大会を去った。

 無論、それが実力だったからという見方はあるだろう。しかし、アジアカップやアジア予選ではさんざんだった韓国がフランスを苦しめぬいたことを考 えると、実力以前に、メンタルの問題があったという気がしてならない。前回大会ベスト4に近い成績を、という期待のかかっていた韓国と、せいぜい決勝トー ナメント進出してくれたら、程度の期待しかかかっていなかった日本とでは、重圧のかかり方がまるで違っていたからである。

 前回のアジアカップでも、日本は反日教育を受けた中国人から凄(すさ)まじい重圧を受けていた。そのことに対する反発、つまり「あいつらを喜ばせ てなるものか」という反骨心が、チームに執念にも似た闘争心をもたらしていた面は確実にあった。前々回のレバノンでのアジアカップでは、「結果を出さなけ れば更迭」という重圧がトルシエ監督にかかり、選手たちには監督に対する反発があった。

 重圧は、日本人にとっては良薬なのである。

 残念ながら、川淵キャプテンは今回のアジアカップで結果を問わないことを明言してしまっている。ベトナム人が日本人を憎悪している、という話も聞かない。ということは、今回の日本代表は良薬を持たないまま大会を戦うことになる。

 こういう状況での過去の日本は、あっさりと消えることが多かった。日本サッカー協会とは正反対の見方になるが、これでもし優勝するようなことがあれば、それはオシム監督の手腕を証明することにもなる。


LINK





FC琉球

AD