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【スポーツニッポン】集団パフォーマンスに見た「自信」と「一体感」(2007年7月5日)

 期待していたU―20日本代表がスコットランドとのU―20W杯初戦に3―1と快勝した。3ゴールのうち2ゴールは相手のお粗末なミスだったことを思えば、手放しに喜ぶわけにはいかないし、スコットランド側にもう少し「謙虚」な物の見方があれば、ああも日本が自由にプレーできることはなかっただろう。サッカーの母国からやってきた少年たちは、自分たちの方が実力的に上だと信じきっていたため、日本の長所を消すという発想をはなから持ち合わせていなかった。

 だが、スコアや内容に物足りなさを覚えつつも、わたしにとっては久しぶりに鳥肌が立つほど嬉(うれ)しい試合でもあった。というのも、ゴールの直後、日本の選手たちが集団でのパフォーマンスを見せてくれたからである。
 考えてもみていただきたい。集団でのパフォーマンスを披露するには、当然のことながらあらかじめの打ち合わせが必要になってくる。ということは、若い日本代表の選手たちは、世界大会を前にして、自分たちがゴールを奪うシーンを現実のものとして思い描いていたことになる。
 果たして、日本サッカー史上に、こんなにも余裕をもって世界大会を戦う世代がいただろうか。
 28年ぶりの五輪出場を果たした世代がブラジルとの初戦を前に考えていたのは、いかに失点を少なくするか、ということだった。勝てたらいいな、という願望めいたものをもっていた選手はもちろんいただろうが、ゴール後のパフォーマンスにまで思いを馳(は)せることのできる選手は皆無だった。昨年のW杯にしても然(しか)り。それが、世界で戦うこれまでの日本人選手だった。
 パフォーマンスの相談をするためには、チームの一体感も必要となってくる。個々が孤立した集団で、誰がああもコミカルなパフォーマンスの実行をぶちあげられるだろうか。言いたいことが言える雰囲気、仲間と一体になっている空気がチームの中にあると容易に想像することができる。これも、昨年のW杯ではなかったことだった。
 ただ、あらためて思うこともある。韓国の凄さ。W杯日韓大会の対アメリカ戦で、ゴールを決めた韓国選手はスケートのパフォーマンスで冬季五輪の判定を皮肉った。日本人にはなかった世界大会でのゴールの予感が、すでにあの時点で韓国の選手にはあったことになる。運。監督の手腕。韓国の日韓大会ベスト4は、それだけによるものではなかったということになる。



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